イベント企画はどれぐらいの利益が出る?
イベントは全国各地でさまざまなものが開催されていますが、イベント企画というのはどれぐらい利益が出るものなのかと気になる方は多いと思います。どんなイベントも、行われれば必ずどこかで利益が発生するものです。
実際のところ、イベントで得られる利益とはどの程度なのでしょうか。
イベントは二つに分けられる
具体的にどれだけの利益が上がるかの前に、イベントは大きく分けて2種類あることについて解説します。世の中のイベントはすべて「プロモーション」か「興行」のどちらかに分類することが可能です。
「プロモーション」は簡単に言うと宣伝によって購買数や認知度を上げるためのイベントで、「興行」は入場料やチケット代によって利益を上げるためのイベントです。
そう聞くと、プロモーションでは利益が出ないように思うかもしれませんが、そんなことはありません。自社製品やサービスなどのプロモーションであれば認知度が上がることで後々の利益も上がり、もしどこかの企業や官公庁からの依頼でイベントを企画するという場合も、予算としてもらう額とイベント開催にかかる実費との差額が利益になります。
決められた予算内でのやりくりによってだけ利益を上げられるプロモーションと比べると、入場者数などが多ければ多いほどたくさんの利益が生まれる興業のほうが、イベントそのものによって出る利益が大きいというのが一般的です。
イベントによる利益の計算方法
イベントの収支を計算するうえでの重要な要素に「原資」「売上」「経費」という3つがあります。中でも最も注意しなければいけないのは「経費」です。基本的に、原資と売上の合計から経費を差し引いた額がイベントの利益となります。
つまり、原資や売上より経費のほうがたくさんかかってしまった場合、イベントは赤字になるということです。イベントを行うのには想像以上にたくさんの経費がかかります。
会場費や人件費を筆頭に、設備費、宣伝費、保険料などなど、大きなものから小さなものまで本当にさまざまです。赤字を避け、十分な利益を出せるかどうかは、経費の調整にかかっているといえます。
経費を最適化するためには、とにかく詳細にわたってどんなものにどれだけ費用がかかるのか確認することが大切です。思いがけない出費というのが出てこないよう、完璧に支出を把握しておく必要があります。
それでも不測の事態は起こることがあるものなので、いくらかの予備費を含めて予算を作ると、利益はさらに確かなものになることでしょう。
利益が出やすいイベント、出にくいイベントとは?
イベントには傾向として利益が出やすいイベントとそうでないイベントがあります。また、それは興行かプロモーションかによって違うものです。
利益が出やすいイベント
興行とプロモーション、それぞれどんなイベントだと利益が出やすいのか、具体例を見ていきましょう。
■ 利益が出やすい興行イベントの特徴
興業のイベントで利益が出やすいのは「トレンドのもの」「固定的な人気があるもの」となっています。
トレンドのものでいうと、アニメやマンガ、ゲームなどのポップカルチャーが主に該当するでしょう。固定的な人気だと、ホビー(趣味)やスポーツなどが該当します。音楽やグルメなどは、どちらにも該当するでしょう。
興行で何よりも重要なのは多くの人に興味を持ってもらうことなので、流行りのコンテンツや安定した人気のあるコンテンツのイベントは成功しやすいといえるでしょう。ただし、どちらもヒットするコンテンツを見抜くセンスや、コンテンツ元と取引する手腕が必要になります。
■ 利益が出やすいプロモーションイベントの特徴
プロモーションの場合は「内製」がキーワードになってきます。興行とは違って入場料やチケット代などが発生することがほとんどないプロモーションは、どこまで支出を減らせるかを考慮して開催しなくてはなりません。人員や設備などをできる限り自社でまかなえれば、外注するよりも出費を抑えられ、そのぶん多くの利益を得ることができるでしょう。
利益が出にくいイベント
儲けが出ないイベントは、手間だけかかって利益になりにくいイベントです。そもそもイベントは念入りに準備をしなければならないうえに、量産できるものではないので、かけた時間と利益のバランスを考慮して、開催するかどうか判断しなければなりません。
具体例を挙げてみます。企業の上顧客に向けた謝恩会を開催する場合、予算に余裕があってもなくても、稼働の負荷自体に大きな違いはありません。そのため、どんな内容でイベントを開催するか確認し、労力に対する利益がどのくらいになるかを想定しないと、せっかくの苦労が水の泡となってしまいます。
まとめ
イベントには興行とプロモーションの2種類があり、それぞれで利益の上げ方は異なります。ただし、どちらの場合でも「経費」は重要な要素です。経費の確認とシミュレーションを念入りに行うことで、イベントの利益は飛躍的に確かなものとなるでしょう。